2011年9月29日木曜日

Ignorance College 第一回

アレやコレやと活動ログになってますが、昨日Ignorance Collegeの第一回を開催しました。(なぜかここでも事務局?幹事的な役回り)

「地頭力」や、フェルミ推定、アナロジー指向、イグノランスマネジメントで有名な細谷功さん(血縁関係はありません)の希望により発足(?)した会です。
「ゆるく」、「Build On」、(あとなんだっけ?)がテーマの会です。
今は、クニエのメンバーでやっていますが、既にそんなことは気にしなくなっています。

さて、呼びかけとしては

  Smartphoneでどこまで学べるか?
  コンサルタントのための学習術におけるスマフォの位置付けについて
  皆さんと考えてみたいと思います。
  もちろん、iPadのようなTablet端末も視野にいれても構いません。

  ■コンサルタントのノートの使い方
  コンサルタントにとって、ノートの必要性として、メモなどの記録なのか、
  イメージを書いてみるキャンバス的なものなのか、相手に考え伝えるためのものなのか、
  単なる下書きなのか、いろいろな使い方があると思いますが、
  新たな使い方が生まれるようなディスカッションができればいいなと思っています。
  (究極的にはマルマンとかの文具メーカーに企画を持って行けたらより面白いかと)


というお題目で呼びかけましたが、遠くは離れないながらも結構違う話をしていました。

Podcast系やブログ、メルマガ、参考サイト、おすすめ書籍などを紹介し合いながら、情報収集について広くディスカッションしました。

その中で気になった点をピックアップします。

「増えすぎて処理できない情報量をどう効果的、効率的にインプットするか」
これは結構、皆さんも悩んでいるかと思いますが、
「あまり忙しく無い時は処理できてる」とか、「インプットとアウトプットのポートフォリオは変化する、インプットの割合が減っている時に処理できていない」など、恒常的なものではないのではないかという話にはなりました。
ここではあまり結論めいたところに議論を持っていかず、問題をクリアにすることで、個々人が解決するために必要な策を考えるキッカケにしようとしています。

「ベースの知識を得るための情報共有とするか、トンガッた事を考えるための情報共有とするか」
これは、このIgnorance College特有の論点かもしれません。
「トンガッた事って共有されるようになったら、もうトンガって無いんじゃないか?」となり、「まずはそういった事を考えることができるようになるためのベースの知識を身につけてもらうための情報共有が必要じゃないか」となりました。

ここは具体的にしたいということで、上記のおすすめ書籍を紹介するサイトを用意しようという話になったのですが、そのためのサービスが意外とないという驚き。
期待する機能要件としては
  ・話題のものがリストの上位に来て欲しい(逆説的に、話題にならないのは消えて行ってもらいたい)
  ・簡単に書評が書けた方がいい
  ・投票機能が欲しい(他者のコメントだけではなく推薦度合いも知りたい)

  ・リンクを貼りたい

ここまでだと、Google+でよくね?となっていたのですが、

  ・投票機能は、「Like!」とか「+1」といった、好評価の絶対数だけではなく、総数に対する好評価の率も見たい
これ、結構実装しているのを見たことないです。
どこかのサービスを考えている人、作ってください!

次回のテーマは「未来を語る」です。乞うご期待。
2001年宇宙の旅や、鉄腕アトム、ドラえもんといった、未来のイメージを語りたい。
日程、場所はこれから調整です。

これを見て参加したいという方がいらっしゃれば、ご連絡ください。

2011年9月28日水曜日

KBS第二回講義

昨日、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(以降、KBS)における、「ビジネス構造化経営の理論と実践」の講義が行われた。

まずは(というかかなりの時間)前回の講義で説明できなかった部分からスタート。約1時間を費やした。その後、本日の本題「成果と構造」についてさらに1時間程度で説明した。

成果の領域となる、価値の測定や、KPIなどの測定に関して、それぞれの要素については難しいことは言っておらず、さすがKBSの学生なので恐らく理解していただろう。
しかしビジネス構造化経営理論における重要なポイントとなる、指標間の関係に入るとやはりイメージがつきにくかったようだ。

ポイントは恐らく二つ。

  • 「どのように指標間の関係を認識するか?」

と、

  • 「整合性を保ったまま、現場での指標設計は運用として現実的なのか?」

かと思う。

一つ目に関しては、まずはフレームワークの力を借りることがスタートだろう。関係を認識しながら、バランスのとれた指標の選択なども重要になってくる。こういっては元も子もないが、経験を積む必要があるだろう。

二つ目に関しては、ビジネスアーキテクトの話しをされた。ツールというか、集約された全体俯瞰の上での議論ができる組織(=ビジネス構造化オフィス  ex) 経営企画部)と現場の部門長( ex)本部長、事業部長)が会話をするための共通言語として、ビジネス構造モデルをきちんと整理することが重要であろう。

来週以降、個々の領域に関する詳細化された説明に入る。そこで一連の疑問点を解消してもらいたい。

2011年9月27日火曜日

インフレターゲットの必要性(一面的)

タイトルは煽りっぽくってすいません(汗)

単純に組織の意味合いの一つとして、NPOの目的について考えた時、インフレターゲットが+2%~5%に設定されていたとすると、最近のNPOブームって実はあり得なかったのかもと考えたのでこういうタイトルにしました。

本論に戻ると、株式会社の中でも、昨日述べた会社の設立趣旨として、起業、開業、独立とあり、そこにNPOを加えた時のイメージを簡単に残しておきたいと思いました。

全て水の流れに例えます。

【独立】
川の支流を作るイメージ。あくまで高いところから低いところへ向かって流れる川の流れを分けるイメージです。

【開業】
湧き出る水を見つけたので井戸にする。もしくは、何も無い所に井戸を作るイメージです。

【起業】
(相対的に)低いところから高いところへ水を、「大量に」汲み上げる仕組みを作るイメージです。
現時点では、低いところに水を流す高所であっても、より高いところを作って、そこに水を汲み上げることが重要です。

【NPO】
平面で水を還流する仕組みを作るイメージです。


さて、タイトルにあるインフレターゲットの必要性ですが、このNPOの還流の仕組みって、必要性は十分にあるはず何ですが、どこからも「余分な」エネルギーが無いので、誰かの頑張りによって支えられます。つまり利益を産みません。しかしインフレ状態であれば、どこからともなく土地が盛り上がっていくので、水と共に高所が自然発生的に増えていくので、その高いところから低いところへ水が自然に流れます。
決して楽ができるということではなくて、労力の配分として、より高いところに水を汲み上げることに労力を費やすことができるのではないかと考えています。

じゃあ、インフレターゲットを政策的に設定し、インフレ状態にしないとその労力が生まれないかというと、個人的には(経済の専門家の方には反対されるかもしれませんが)上記の【起業】が世界全体の余力を生み出す程の水を還流する能力を生み出し、配分してくれる、いやそうする必要があるのではないかと考えているところです。

やっぱり、アステリズムは【起業】として大きなエネルギーを生み出す基点になる必要性があるなと実感しました。

今日、出会った有志達に感謝です。

2011年9月25日日曜日

起業と独立と開業

いや、厳密な定義をしようとか、議論のための定義とか、そんな事ではなく、現時点での自分のイメージを残すために書きます。

理由は、広くビジネスを立ち上げる際に意識すべきことがこの言葉の意味の違いとして捉えているからです。


まず、もっとも簡単な【独立】から
シンプルに従来、なんらかの企業に所属していたビジネスの基本構造をそのままに、自分の会社を立ち上げること。往々にして、顧客との関係なども引き続き維持しているんじゃないかと思います。
コンサルティング業界では多いんじゃないかな。


次に、【開業】
よく、開業医といって、大きな病院を出てクリニックを営んでいるケースもありますが、それが一番近いのかな。顧客基盤などは引き継がず、新たなところで顧客基盤の構築から始めるものを指しているイメージ。(暖簾分けを除く)飲食店とか、クリニックなどがそれ。

日本に法人登記が多いのは上記二つが多いというのが想定。

さて、【起業】なんですが、
今まで無かったビジネスの構造を創りだし、新たなビジネスを興すことを指すのではないかと想定。
この時、ポイントは発展するかどうかなんですが、自分が食っていけるだけのものを指すこともあるかと思いますが、今までなかったビジネスの構造を創りだしているのであれば、一定のスケールはするんじゃないかと想定していて、Isologueの磯崎哲也さんの著書「起業のファイナンス」を基にいえば時価総額で数百億円の規模までスケールすることが目安なんでしょうか。


イメージですが、【独立】や【開業】は食っていければいいので、銀行からお金を借りてやりくりできるんでしょう。
しかし、【起業】はそうは行きません。食っていけるかどうかは二の次で、ビジネスを興すことが主眼なので、借りた金を返すためにビジネスをやるようだと自転車操業になってしまう。なのでファイナンスが重要になってくる。

7月に立ち上げたアステリズムのビジネスの展望を考えながら、ファイナンスについても考えていたので、こんなことを書いてみました。

そんなことをぼんやり考えていました。

車の未来

自動車関連の仕事をしているため、車(四輪、二輪、まあ三輪でも五輪でもいいんですが)の未来について考えるものの、仕事は夢ばかりふくらませても意味が無いらしいのでこっちで夢を吐き出そうと思います。


まず思っているのは、次の2点

『未だにタイヤという概念から離れる技術が無い』

『未だに運転という概念から離れる実装が無い』


まず一つ目の『タイヤという概念』について
日本を代表するアニメである「アキラ」や、ハリウッド映画の「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」には出てきますが、浮いているマシン。
あれって、なんでしょうね。

現時点もっているイメージというかオプションは次の四つです。

  1. とにかく下向きに何かを噴射して浮いている
  2. リニアモーターカーのように何かに反発している(飛べる高さに限度アリ?)
  3. 天空の城ラピュタのようにもはやメルヘン
  4. 今は想像できないもの


一つ目の将来予測
光速を超えることができたら、次は【反物質】なんですよ。(めっちゃ個人的な意見)
噴射するためのエネルギーが、体積に関係なく無尽蔵に近く、コントロールされた状態で噴出され続けるということが、実は可能なのかもしれません。

二つ目の将来予測
これは『運転という概念』の点でも触れますが、道路がただの整備された地面から、鉄道インフラにおける線路のように、車に対する【ある意味を持った】設備になれば、リニアモーターカーと同じ原理で浮かせることは(いつか)可能でしょう。

かってに実証実験レベルまで持って行きたいと思っているコンセプトです。

三つ目の将来予測
あ、いや、メルヘンはちょっと。。。

四つ目の将来予測
想像できないものなので、、、


次に二つ目の『運転という概念』について
運転することが目的の場合、これを無くすというのはありえないんですが、運転手(タクシーやバスを含む)を設定している以上、自動化のイメージはつきまとうのでは無いかと。

実際、『運転という概念』を取っ払おうという取り組みは、Segwayが一番先進的かなぁと思っています。


運転という概念を取っ払う(つまり自動化)するためのイメージというかオプションは


  1. 数珠繋ぎになって引っ張ってもらう(バスと似た概念ですいません)
  2. ベルトコンベアー式(空港のBaggage Claimのイメージ)
  3. 自動操縦
  4. 今は想像できないもの


一つ目の将来予測 & 二つ目の将来予測
二つとも似ているところがあるのでまとめて説明してしまいます。すいません。

さて、本題ですが、今までの車は走行安定性の観点から基本的に進行方向に向かって縦長に設計されています。しかし、数珠繋ぎもベルトコンベアーも自立走行も必要ですが、引っ張られたり、押し出されたりという移動手段を取るので縦横比が均等に近い方が安定するかと思います。
すると、一人乗りの正方形、もしくは円、球体の乗り物になっていくのではないかと想像しています。

例えば、
Toyota i-Real (名前がベタでイケてない)
http://www.youtube.com/watch?v=mZQpsGGNtgE

スズキ サスティナブルモビリティ (名前が実用化が遠そう)
http://www.youtube.com/watch?v=jvJkmCdtixM&feature=relmfu

日産 PIVO 2 (なにかをイメージさせる名前ですね、ハロ?バボ?)
http://www.youtube.com/watch?v=YjmK4d4uC9M&feature=relmfu

こんな感じでしょうか。

かなり現実的なイメージとして、このような一人乗りの乗り物は今後進化していくんじゃないかと予想しています。

さて、このようなパーソナルスペースが進化した時には、「この中で仕事できそう!」と思いました。ノマドとか言って持て囃されている人が居るみたいですが、オフィス毎移動しちゃえばいいわけで、自分の体にPersonalizeされた座面や周囲のデバイス、視界などを整備すれば、デスク、PC、通信、収納などかなりのオフィス要件を満たせると思います。
加えて、上記の数珠繋ぎか、ベルトコンベアー式で移動ができるのであれば、移動中も仕事ができる(運転という集中を強いられない)ので、要求は増えるでしょうね。

この実現性には、そこにインフラがついて行くかどうかが問題なので、自動車会社がきちんと活動してインフラ整備にまで手を広げる必要があるというのが個人的な考えです。


他にも、介護目的でよりコンパクトな、車椅子の延長での利用が考えられます。電動車椅子がそれに近いですが、あれで病院に行くには、病院が近いことが前提だったりすると思います。その制約を無くすための一つの考え方かと思います。

上記の例では特にPIVOが一番それに近いと思います。

三つ目の将来予測
この予測ですが、一定の年令以上の方であればご存知かと思う、ナイトライダー(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC)のイメージです。ナイトライダーに乗りたいという子供の頃の夢の実現ですね。

なんとなく、PIVOはそういった発想を取り入れてそうなきがするのは気のせい?

多分これを阻んでいるのは事故が起きたら、、、というリスクでしょうね。
難しいのもよく分かります。


以上が、現在のプロジェクトでの妄想大会の中ではみ出てしまった将来予測についてです。
まあ、実用化出来なければお金にならないので難しいんですが。。。。

おわり

2011年9月21日水曜日

KBS第一回講義

本日より、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(以降、KBS)における、「ビジネス構造化経営の理論と実践」の講義をアシスタントすることになったので、その中で感じたことを記したい。

本日は第一回ということで、とある企業にビジネス構造化フレームワークを適用した場合を取り上げ、ポイントを説明しながら理論の全体像に触れることを目的とした。

初めの約1時間は、講師、学生共に様子見が続いたが、学生への質問を皮切りに、思った以上に盛り上がったのは正直予想外であり、嬉しくもあった。また、その内容も予想を超える建設的な意見が大半だった。
「ビジネス構造化経営理論」について、企業で業務に携わる方にお話するとまず返ってくる反応は「難しすぎて何を言っているのかわからない」だ。しかし、さすがKBSの学生であり、理論の背景(学生は前提と質問していた)や、新規性、差異について質問していた。またわからない所の質問の仕方についても、十分にポイントを得た内容だった。


最も驚いたのが、非常に客観的に理論を理解しようとしていたことだ。KBSの、少なくとも本日受講していた学生は、約8割が業務経験のあるかたなので、一般の企業の方と同様に自らの経験に照らし合わせ評価をするのではないかと考えていたが、(聞くところによると)2年生が多いということからか、これまで勉強した他の考え方を比較による理解の拠り所としていたようだ。
いきなり批判的なスタンスでくるような学生は居ないとは思っていたが、理解の仕方がここまで客観的であることは予想していなかった。


そして一番後ろから聞いて、様子をうかがっていたのだが、寝たりする人もおらず、共感の姿勢を見せたり、疑問の様子を表したりと、その反応が極めてわかりやすかったことは今後進める上では非常にやりやすそうだと感じた。

最後、アシスタントとして自己紹介するときは、わかりにくそうにしていた部分に対する答えとなりそうなことを交えて話しをした分、非常に関心を持った姿勢で話しを聞いてもらえた。

来週以降、プロジェクト都合により参加できないこともあるかもしれないが、極力参加し、学生のそのフレッシュな反応に触れて行きたいと思う。

2011年9月17日土曜日

書評:ペンギン、カフェをつくる


『ペンギン、カフェをつくる』
三谷宏治 著

BCG、アクセンチュアときて、コンサルタントを辞め、PTA会長をやったと驚いていたらKITの教授になっていた三谷宏治さん。アクセンチュア時代にはプロジェクトをご一緒することは出来なかったけど、何度かお話しさせてもらった方です。
一言で言うと「面白い人」。日本語の面白いは捉え方が難しいが、それらを全て包含した面白い人です。

知っている人の書評だからといって、良い事ばっかりは書きたくないので、ストレートに思ったことを書いてみます。

まず、非常に読みやすかったです。これは本当。でも、読みやすいので、読んで終わったという印象もある。最後に補講としてまとめがあるんですが、それがあって初めて何だったかを思い出し、咀嚼できる。つまり一気に読んだほうがいいです。
あなたが2時間~3時間、ゆっくり時間をとれる時に、もちろんカフェで読んでみてください。


さて、内容ですが、発想に関するお話しで、ペンギンのルークがカフェを作るエピソードに沿って、かつ講義とエピソードを交互に配置した、ビジネスにおける発想力について気づきを与えてくれる本です。

ルークのエピソードにちょっと無理があるのは確かにあるんですが、経営が難しい代表的な業種の一つ(*)である飲食を目指す若い人はこれを読んでいろんな気づきを得て、それについて勉強してからでも遅くないでしょう。
* 飲食店とアパレルと思っています

人に興味を持ってもらうために必要なこととして、「あれっ?」と思ってもらう、目に止まってもらうということがあると思います。それには、その人(お客さん)にとってこれまでの尺度では測り切れない、その人の常識を逸脱したものを提示する必要があると思います。
そのために常識を疑い、いままでの世界から離脱することが必要だと言っています。
これは本当にその通りで、コンサルティングをやっていると、「うちは今までこうやって稼いできたんだ!!」みたいなおじさんとかが居ます。そんな人に「これからはそれで稼げるんですか?」なんて言っても怒られるだけ。ここに例示されているようなものを見せながら常識から離れる道筋を描いてあげる必要があるかもしれません。

ちなみに、この辺のことが書いてある第1講の参考書籍に『その数学が戦略を決める』 イアン・エアーズ著がありますが、現在、原著の『Super Crunchers』を読んでいます。読んでる途中ですが、今の仕事にフィットしているので熟読中です。

その後も、第2講では「面白い」視点として宇宙人や外国人の視点などを取り上げ、第3講で宮大工という普段接することができない職業を取り上げるなど通常であればあっち行ったりこっち行ったりな話題の飛び方で話が進みますが、それでも飽きさせない興味深い話題が続きます。

最後の第4講では言葉に触れ、本質を見ぬいた表現としての言葉の選択について述べられています。

繰り返しになりますが、話題としては飛んでいますが、発想力について筋の通った展開になっています。そのため飽きずに最後まで読めるのではないでしょうか。
行き詰まり感のある人はもちろんですが、多くの人に読んでもらいたい本です。


余談ですが、三谷宏治さんと、細谷功さん、どちらも思考法について様々な著作がありますが、お二人とも1964年生まれで東大卒(三谷さんは理学部、功さんは工学部)。共通点が多いなぁ。
知り合いだったら面白い。
二人が対談したら、どうなるんだろうか。面白いのか、周りはついていけなくなるのか。


2011年9月2日金曜日

Android Tablet (ASUS eee Pad transformer)を使った仕事の仕方

先程は、使い勝手にフォーカスしましたが、使い方、仕事の仕方について記したいと思います。

仕事がある日の持ち物について2パターン設定しています。
『軽量化パターン』 と 『本気パターン』です。それぞれの使い分けを含めて説明したいと思います。

私は、1日の使い方を予定の組み方を含め大まかに決めています。

例えば『アウトプット中心の日』。この場合、外出しないでオフィスに篭ることが多いです。来客は対応しますが、打合せは内部が基本です。すると、実はノートPCでも足りないほど、PCに依存したワークスタイルになります。なので『本気パターン』の持ち物になります。重いですが、現在の環境では仕方ないです。

『思考実験中心の日』。この場合、気分転換の意味も含めて、オフィス、カフェ、自宅、その他、考えられれば場所は問いません。とにかく座ってメモが取れればOK。従って『軽量化パターン』で十分なのです。
この時活躍するのが、Evernoteです。
メモは基本Evernoteに放り込んでます。考えた事は、文章であれば直接Evernoteに書き込み、図解やキーワードの場合は、A4横の無地のノートに書いています。それをTabletか、スマフォの携帯で写真をとってEvernoteに貼り付けます。オフィスに居ればGifファイルで読み込んだりもしますが、パッと見分かり、キーワードが識別できればOKなので、カメラで十分です。(スタバで「カシャッ!」ってやると見られますが、気にしない)

『外出中心の日』。とにかく外を回るので、思考実験中心の日に近い持ち物ですが、あんまり色々考える暇なく、事務処理なども含めて実施して終わることがほとんどです。
事務処理の度合いにも寄りますが、大体『軽量化パターン』で十分です。

大体、1週間の使い方としては、思考実験中心の日が3/5くらいが適正な感じです。週の半分以上考えていると、アウトプットがスムーズです。大体、月曜日が事務処理/外出、火曜日から木曜日で思考実験して、金曜日にアウトプットのイメージです。
こうすると、金曜日で上手くいかないと週末に流れ込みます。。。

さて、Tabletの使い方としてはどうしているかというと、思考実験中心の時の参照用デバイスです。メールなんかはやりますが、アウトプットという感じでは、はっきり言って全く使い物になりません。
資料を見たいけど、紙を持ち歩くのも非現実的で、スマフォじゃ画面が小さいので、ちょうどいいです。関係する書籍も自炊していっているので、かなり効率的になってきました。
アウトプット中心の日は、ノートPCの横において、参考資料やメモを見ながら作っているので、二刀流みたいな感じにもなりますが、紙が広がっているよりはスマートな感じですよ。実際、探す効率がいいですし。
よく、「紙を広げた方が一覧性が高いから~」という意見がありますが、それはまとまってない状態でアウトプットに望むから一覧性が必要なのであって、まとまった状態であれば、そこに一覧性の高いメモがあるはずです。そこまで考えて整理してから資料を作れば問題になりません。

Tabletは、思考を二次記憶的に格納したい場合には非常に有効なデバイスとして捉えています。
スマフォは、コミュニケーションツールとして捉えています。なのでサイズの違いではないです。(もちろん、二次記憶からの出し入れにも使います)

しかし、Tabletをコミュニケーションに使いたいケースがあります。
例えば、facebookページの更新や、Google+の投稿、ブログの更新などです。


現時点では、思考の二次記憶であれば、既に十分なレベルにきているといっていいと思います。特にDropboxやEvernoteの使い勝手がそれを促進しています。

私が個人的に期待したいのは、Tabletによるブログ更新などの使い勝手の向上です。facebookもアプリもWebも使い勝手が悪く、Google+もモバイル用のアプリしかない。
これから思考のためのインプットにおける、ソーシャルメディアの位置付けが拡大すると考えているので、非常に重要なファクターだと思っています。

Androidの進化として、2.n と3.n の融合があると聞いています。その流れの中で是非、Chrome Browserの合流も果たしてもらいたいと考えています。(Google IMEもできれば。。。)

以上が、現在の使い方、今後の展望です。


参考までに、持ち物をリストアップしてみました。

0.パターン共通の持ち物

■手持ち (気分的に朝、手にする順番で書いてみます)
・ハンカチ(+夏なのでハンドタオルも一緒にもちます)
・腕時計
・小銭入れ
・パスケース
・プライベート携帯(IS03)

■鞄の中
・財布(黒の長財布です)
・会社貸与の携帯(ガラケー)
・ペンケース(資料レビュー用のサインペン黒、赤、万年筆、ボールペン、蛍光ペン)
・A4クリアファイル
・名刺入れ
・USBメモリ
・充電器(バッテリー内蔵、USB給電式)
・USBコード(スマフォ用と、ノーマルminiBっていうのかな?)
・(最近は暑いんで)扇子

1.軽量化パターン
Tabletが大活躍のパターンです。要はノートPCの代わりにTabletなんですが、以下の通りです。
・eee Pad Transformer
・b-mobile wifi(プリペイドなんでらくちん)
・Tablet用のタッチペン

2.本気パターン
・会社貸与ノートPC(Let's Note CF-N9、12.1型ワイド)
・ACアダプター
・マウス

Android Tablet (ASUS eee Pad transformer)を使って

6月27日に、Android3.0搭載(その後、7月に3.1にアップグレード)のASUS eee Pad transformerを買いました。それを使って約2ヶ月たったのでまずその使い勝手を記したいと思います。

まず、使い勝手ですが、総じて良好です。幾つかポイント毎にコメントしたいと思います。

1.携帯性
携帯の方は異常に気になる電池の減りはそれ程実感なく、ヘビーユースの時にでも、忘れた頃にしか充電しないというのが現在の状況です。大まかに言えばだいたい週に1回程度でしょうか。使い方次第だと思うので、別途、使い方を見てください。

外形的なサイズや重さは、初代iPadと同じ程度と言われていますので、軽い!という程では無いですが、PCなんかよりはだいぶ楽です。形としては持ちやすいですが、自炊した本やKindleの電子書籍を読むにはちょっと重いかな?(多分、ハードのKindleと比べるからです)

キーボードが付属しているんですが、キーボードも持つと普通のノートPCと同じくらいの重さになるので、持ち歩きません。家で使うときも、以下でコメントしていますが、ブログのような長文を入力しないのであまり使いません。(ああ、持ち腐れ。。。)

2.操作性
Apple信者の方々はiPadはここが飛び抜けてる!とおっしゃいますが、変わんないです。実際iPad操作したことがありますが、違いはここじゃないですね。単にデバイスとしての操作性ではないです。ソフトの作り込みの問題です。
というわけで、申し分無いです。

キーボードについて操作面で言えば、キーの奥行きに慣れないです。慣れの問題なんでしょうが、思ったより手前にあるので、一列奥をタイプしてしまいます。

3.その他機能
SDカードが使えるのはとても便利ですが、フォーマットがWindowsと微妙に違うのか、差し替えの時に動作が怪しいことがあります。ちょっと気を付けたい。(バックアップなど)
機内モードもついていて、なにか特別困ることはないですね。

4.ブラウザ
Android3.1になってHTML5に対応したとかなんとか言っていますが、これ結構厳しいブラウザですね。

まず、今Bloggerをつかっていますが、タブレットからのアクセスだとWYSIWYGの編集画面にテキストが入力できないんです。。。。ブログをもう少しこまめに書けるようになるかなぁと期待していたのに。がっかりです。

他、普通のページにアクセスしたいのに、モバイル用ページに飛ばされたりするのも、期待外れです。

一言で言えば、Chrome Browserを搭載してくれれば問題解決です。
中の人、よろしくお願いします。

5.アプリケーション
まず総論だけ記し、キーアプリについては別途細かく記したいと思います。
総論としては、タブレットに最適化されたアプリが少ないということが、全てにおいてネックになっている感じです。かといって上述の通りでブラウザのしょぼさもあるので、その辺りは改善点でしょうな。
タブレットに最適化されているTouch Downは全く不満が無いというレベルですね。

以下、アプリリストです。
よく使うアプリは◎、たまに使うアプリは◯です

Google純正
◎Gmail
◎YouTube
◎Google Reader
◯Google Calendar
◯Google+

他、Calendarや、G+などは意外に使いません。理由はスマフォで十分だから。
でも、G+はアプリが専用になれば変わるかもしれません。別途個別にコメントします。

3rd Party
◎Touch Down For Tablet
◎TweetComb
◎ついっぷる
◎Adobe Reader
◎Polaris Office
◎Kindle
◎Evernote
◎Dropbox
◯FacebookMobile

Facebookのアプリがイマイチなのと、当たり前っちゃ当たり前ですが、Office系が弱いです。


6.個別アプリ
上記掲載のアプリから、大きな問題があるものに限ってコメントします。それ以外はかなり良好です。TouchDownや、Evernote、Dropbox、Kindle辺りが良好なので助かっています。


■Google+
一言で言えば、モバイル用のアプリっていうのががっかりです。画面大きいんだから、もっとやりようがあるだろ!ってかWebレベルの機能を全部盛り込めよ!
まあ、リリースされたばかりなんでこのくらいにしますが、かなり改善の余地があると思います。
ちなみにいえば、Mobile版はそれはそれで好きなんで、いいんです。

■Facebook
そもそも、ちゃんとアクセス出来ません。またアクセスできても、字が小さすぎ。。。
かつ、モバイル用のアプリなので、使い勝手がタブレット向きではないですね。
いっそ、Chrome Browserが乗れば、Webアクセスしたいほど、アプリの意味がない。

■Polaris Office
まあ仕方ないですが、MSのOfficeファイルの崩れっぷりったら酷いですね。
今後に期待でしょうか。。。


以上、使い勝手についてでした。